考えるべき話

最近、友人に彼女ができた。


しかし、彼女が出来るまでの道のりは簡単なものではなかった。


これは、考えるべき話




彼女いない歴そこそこの、仕事も忙しく、頑張っている青年がいた。

その青年は、ここのところずっと彼女がいなくて、好きになっては振られ、また振られ。


そんな青年は、もともと理学療法士をしており、今は営業職をしている。


以前働いていた病院で出会った女の子に恋をした。
彼女は、今でも、青年が退社した病院に勤務している。

声をかけるが
彼女は、素っ気ない。


食事の誘いもあまり乗ってこないような、飲み会の席にもあまり顔を出さないような真面目な彼女。


なんとか食事の約束を取り付けた青年。


やっと取り付けたチャンス。
頑張って距離を縮められれば!

そぉ意気込んで彼女とのデートに向かった。


食事をしながら、話していると、あまり楽しそうでは無く、手応えもないまま時間が過ぎていく。


焦る青年。


その時、彼女が務めている病院の話を始めた。

最近、周りのスタッフ達が、中国人の患者さんや、中国の人たちに対して、不満などを話しているところをよく耳にすると。

コロナの影響や、マナーの悪さが実際にあるところを見ると、たしかに批判したくなる気持ちもわかる。


しかし、彼は

こう言った
我先にと割り込んだりしてしまう中国の人達は、たしかに多いかもしれない。
日本ではマナーとしてそれはいけないかもしれないけれど、
人口の多い中国では、そうやって勝ち残らなければならない文化があって、今こうして日本に来ている中国の人達は、勝ち上がった人達なのかもしれないね。凄いことだよ。

と、言ったのだ。


すると彼女は
少し黙ると、こう言った。

実は、母が中国人で、周りのそういった話に肩身の狭い思いをしていた、と。

自分は中国と、日本のハーフで、一緒になって批判はできない。
そういう話を耳にすると心が痛いのだと。



青年は決めている事が一つだけある。

女の子といる時に、ネガティブな発言はしない。


その一つで、彼女が心を開くチャンスを見出した。


そこで、もし、中国の人ってマナー悪いよね!
と言っていたら、アウトだっただろう。


これは、彼だけの話では無い。
皆んなが考えるべき話。


今のこの風潮
批判や批評をするのが当たり前
どれだけ叩けるかを誰かと競っているかの如く、誰かが誰かを批判する。

そうではなく、相手の気持ちを汲み取ることや、ポジティブなマインドを持つ事こそ、良い未来がやってくるのではないかと、思う。

小さなことかもしれないが、この青年の考え方こそが、良い方向に行く一つの方法だと思う。

ネガティブな発言や批判をしたって、何も良くならない。

自分の出来ることとして、
こういう心がけ一つで、誰かを悲しませない事で、少し明るくなっていくのかもしれないなと、考えた。


というお話。





その後、彼はまたデートに誘い
少しずつ距離を縮め、彼女の心を掴んだのは、言うまでもない。






荒船くんは、良いやつだ。








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